インターネットや社内ネットワークに繋がっていない端末をリモートで操作する方法

インターネットや社内ネットワークに繋がっていない端末をリモートで操作する方法

インターネットや社内ネットワークに繋がっていればTeamViewerやVPNを利用してリモートでパソコンを操作することが出来ますが、接続先のパソコンがオフラインの場合はそうはいきません。
KVM over IPスイッチを利用するとインターネット・社内ネットワークに繋がっていないパソコンをリモートで操作することが出来ます。

インターネット・社内ネットワークに繋がっていないパソコンをリモートで操作したい

インターネット・社内ネットワークに繋がっているとセキュリティ面で様々なリスクが発生するため、専用線やクローズドVPNに接続する端末はオフラインである事が珍しくありません。
用途としては、お客様へリモートで保守を行う、自社の重要なサーバー・システムの管理などが考えられます。
すると、この端末を操作するには必ず現地で操作する必要が出てきます。

リモートワーク(テレワーク)が標準化してきている昨今ですが、現地へ赴かなければいけない事からリモートワークが出来ません。
また、東京から離れた大阪の支社にあるネットワークから切り離された自社サーバーを操作したい場合も、現地に居なければ出来ません。
自社内においても、サーバー室へ出向かなければ操作できず、自席とサーバー室を往復しなければなりません。

これらの問題はKVM over IPスイッチを導入することで解決可能です。

KVM over IPスイッチとは?

まずは、ただのKVMスイッチ(over IPではない)とはサーバー室などに大抵置いてあるPC切り替え器です。
そこそこ安価なので複数台のパソコンを持つ個人でも利用されています。

KVMスイッチとは、一つのマウス・キーボード・ディスプレイで複数の端末を切り替えて操作するための物です。
これがないと、3台3サーバーがあれば3つずつマウス・キーボード・ディスプレイが必要になりますが、3台あっても1組で済みます。

次に本題のKVM over IPスイッチとは、KVMスイッチにネットワーク接続した端末のマウス・キーボード操作やディスプレイの表示情報を伝達する機能が付いた製品です。

インターネットに繋がるならダメではないかと思いますが、ネットワークに繋がっているのはKVMスイッチまでです。
インターネットに繋がってはいけないサーバーやリモートアクセス用端末には、ただのキーボード・マウス・ディスプレイとして認識されるだけで、インターネットに繋がることはありません。

どんな製品があるの?

この分野はデータセンターや企業オフィス等の業務用の製品しかありません。
有名なのはATENで、実績・信頼性・価格ともに優れています。

ATEN CN9600

ATEN CN8600

ATEN CN8000A

比較表

機能の有無やインターフェースの種類によって価格帯が異なります。
公式の比較表を参考に必要な用途の製品を購入して下さい。

セキュリティは問題ない?

インターネット経由でKVMスイッチにアクセスするため、ここのセキュリティが疎かだと問題です。

ATENのKVMスイッチはデータセンターなど高いセキュリティが必要な場所で使用されているため、製品ページにも記載されている通り、しっかりと対応しています。

・スマートカード/CACリーダー対応
・外部認証対応 – RADIUS、LDAP、LDAPS、Active Directory
・ブラウザからのユーザーログインは、SSL 128ビット暗号化通信およびRSA 1024ビット証明書でセキュリティを確保
・キーボード/マウス、ビデオ、バーチャルメディアの各信号を個別に暗号化可能 (56ビットDES、168ビット3DES、256ビットAES、128ビットRC4、ランダムより選択)
・IPアドレス、MACアドレスによるフィルタリング機能
・パスワード保護対応
・プライベートCA認証対応

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