ストックフォト用の動画の編集・変換をVegas Proでやってみた

ストックフォト用の動画の編集・変換をVegas Proでやってみた

ストックフォトでは、写真よりも動画の売れ行きが伸びています。
素材を提供するコントリビューター向けの動画のカット、音声の消し方、エンコード形式について紹介します。

動画編集ソフト Vegas Pro

プロ仕様映像制作ソフトが謳い文句の動画編集ソフトで、買い切りタイプの有償ソフトウェアです。
動画を編集したり、効果やテキストを追加したり、様々なエンコード形式で出力することが出来ます。

エンコード形式一覧
– AACオーディオ
– AIFF (Audio Interchange File Format)
– ATRAC Audio
– Dolby Digital AC-3 Studio
– FLAC オーディオ
– Intel HEVC
– MAGIX AVC/AAC MP4 (通常:H.264 YouTube等インターネット配信に最適!)
– MAGIX HEVC/AAC MP4 (通常:H.265 YouTube等インターネット配信に最適!)
– MAGIX ProRes (ストックフォト・放送用に最適!)
– MAGIX Intermediate
– MainConcept MPEG-1
– MainConcept MPEG-2
– MP3 オーディオ
– Ogg Vorbis
– Panasonic P2 MXF
– Sony AVC/MVC
– Sony MXF
– Sony MXF HDCAM SR
– Sony Perfect Claity Audio
– Sony Wave64
– Sony XAVC / XAVC S
– Video for Windows
– Wave (Microsoft)
– Windows Media Audio V11
– Windows Media Video V11
– XDCAM FX
– 画像シーケンス

無料の動画編集ソフトではダメ?

私も最初はAviUtlなどのフリーの編集ソフトを使っていました。
エンコードできる形式は別途プラグインを自分で用意すれば対応できるものも多いので、ITスキルがあれば何とかなるケースが多いです。

ただ、ストックフォトやプライベートの利用で以下の点がフリーソフトでは解決できませんでした。

エンコードに失敗する場合がある

編集も完了して、いざ書き出してみると途中でエラーになってしまうことがありました。
複数動画やエフェクトを多く使っていると、失敗することが多いように感じました。

編集中にクラッシュする

編集中にソフトウェアがクラッシュすることが多く、編集に余計な手間が掛かりました。

ProResでエンコードできない(?)

要調査ですが、ストックフォトで推奨されるProRes形式でエンコード出来ないようです。
何かプラグインを用意すれば可能かもしれませんが、情報が少なく断念しました。

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動画をカットする

撮影した動画から、ストックフォトへアップロードするシーンだけをカットします。

(1) ビデオプレビューに切り替えて、編集中の動画のプレビュー表示に切り替えます。
(2) 操作パネルから再生・停止を操作してカットしたいシーンを特定して止めます。
(3) プレビューで再生している時点が表示されます。
(4) 分割ボタン(ショートカット S)を押すと、動画が分割されます。

必要なシーンを切り抜いて、必要ない部分は削除します。

音声を削除する

ストックフォトでは動画素材では基本的に音声は削除してアップロードします。
編集画面では、映像トラック(青)と音声トラック(赤)が表示されています。
赤枠で囲われた音声トラック上で右クリック > トラックの削除をすることで、音声のみ削除することが出来ます。

エンコード形式を選択する

ツールバーのファイル > 名前を付けてレンダリングから動画ファイルへエンコードして出力します。

ストックフォトで使用する形式は、MAGIX AVC/AAC MP4 (H.264)MAGIX ProResです。
使い分ける基準として、MAGIX AVC/AAC MP4 (H.264)はWeb用途の利用が見込まれる動画の場合に選択します。
この形式は高画質を保ちつつファイル容量が小さいため、Web用途で重宝されています。

MAGIX ProResはテレビ放送等のプロ用途で使用されます。
高画質で再編集して画質の劣化が小さいという特徴を持ちますが、とんでもないファイル容量になるのが欠点です。
大体20秒ほどの動画で3~4GBになるので、編集・アップロードに時間も掛かりますがプロ用途で高い解像度の購入が見込める動画は、MAGIX ProResを選択します。

複数の動画をまとめてエンコードする

一つずつ編集・エンコードをしていると手間が掛かります。
エンコードは大体1つ10分以上掛かるので、複数動画ある場合はまとめて編集して、まとめてエンコードします。

リージョンを設定する

動画ファイルを作成する単位でリージョンを設定します。

(1) 1動画ファイルにしたい範囲を左クリックでドラッグして範囲選択します。
(2) 右クリックからマーカー/リージョンを選択します。
(3) リージョンの挿入を選択します。
※ (2), (3)の操作はキーボードのRがショートカットキーに割り当てられています。

同様の手順ですべての動画ファイルにリージョンを設定します。
参考画像では、3つの動画ファイルに分けてエンコードするために3つのリージョンを設定している状態です。

バッチレンダー

ツールバーからツール > スクリプトの作成 > Batch Renderを選択します。

ファイルの出力先、形式を選択した後、Render Regionsにチェックを付けてOKを押下します。
作成したリージョンごとにエンコードが連続して実行されていきます。

ShutterStockの始め方

こちらの記事で紹介しています。

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